> はじめまして、競売物件買受人の川崎と申します。
> 先日、落札した物件は債務者兼占有者への明渡催告を終え、引渡強制執行
> の手前段階にきています。ところが、昨日、落札した物件の3階部分がなくなりました。
> (2階の屋上には損害がなさそうです、恐らく、3階部分は2階の屋上に建てた簡易建物)
> そのため、私は債務者(或は裁判所)を相手に損害賠償を提訴しょうと考えておりますが、下記の疑問点を教えて頂けませんか。お返事が頂ければ幸です。
> 疑問点
> 1損害賠償の相手について
> この物件の3階部分は謄本に未登録のため、競売物件になるのは妥当ですか。
> 裁判所を相手に提訴することが可能ですか?
> 債務者を相手にしたら、勝っても賠償が貰えない可能性がありますが、迷ってます。
> 2損害賠償提訴費用について
> 3F部分、裁判所の評価額は70万円(27?)程度です、その提訴費用は幾らくらい必要ですか
> 弁護士の費用は幾らくらい必要ですか。
> 3損害賠償提訴時期について
> 物件を引渡してから提訴したほうが良いですか、或いは、今すぐしたほうが良いですか。
3階部分は2階の屋上に建てた簡易建物で、その3階部分を誰かによって取り壊され無くなっていた。そのことで損害を受けたので賠償請求したい。と云うわれですネ
まず、その建物は誰の所有か考えます。 裁判所で評価し価格が出ているなら一応貴方の所有として考えてかまいません。そうでなければ貴方の所有ではありません。
裁判所の現地調査も評価も「買うための目安程度」で後の裁判で覆ることがあります。これを「競売では既判力がない」と云います。
そのようなわけで、債務者を相手として裁判しても「私のものを私が壊した。何が悪いんだ」と云われかねます。元来そのような建物は不動産登記法によって「建物」となりませんから債務者の「動産」として扱うべきものです。つまり債務者の所有と考えられます。
結論として訴訟で頑張っても貴方の「敗訴」が有力です。
なお、裁判所を相手とすることは民法第568条によって無理です。
高度の法律的知識をもっていなければ競売物件を買うことは危険です。裁判所が全て責任をもって競売しているのではないことを肝に銘じて下さい。
窪田徹郎